今回は、山ご飯初心者が知っておくべき注意点とマナーをまとめて紹介します。
山ご飯を作って食べるのは、とても楽しい!
けど、家でご飯を作って食べるのとはいろいろ違うことがあります。
そのような違いを知り、山ご飯を楽しむための注意点とマナーを知ることは
今後山ご飯、そして登山を長い間楽しむために、とても大切です!
何事も始める時は知らないのが当たり前なので、この記事を読んでいっしょに勉強していきましょう!
山ご飯初心者が知っておくべき注意点とマナー11選
時間がない人のために箇条書きで記述しておきます。
注意点とマナーが混在しているので、注意。
山ご飯と家のご飯は違う
山ご飯を作る時の注意点とマナーを知る上で、最初に山ご飯と家で作るご飯で
違うところを知りましょう。特に
山で料理するのも家で料理するのも、材料や道具がそろえばいっしょでしょ?
と考えているそこのあなたは気をつけてください!笑
山などの自然に囲まれた環境で料理するならば
「自然を大切にする」ということを前提にした行動が必要です。
これは山ご飯以外のアウトドア活動(例えばキャンプ)をする上でも関係するので
今後アウトドア活動をする、したい人はしっかり覚えておくと良いです。
4つの違い:荷物、場所、廃棄物、時間
山ご飯と家ご飯との違いとしては
があげられます。
この4つの違いを理解することができれば、注意点やマナーも自然と分かります。
違いから考える、山ご飯の注意点とマナー
登山に持って行ける荷物には限界がある
家で作る時に食材や道具はキッチンの棚や台所に保管されていますが
山ではその全てをザックに詰めて持っていかなければなりません。
ただし、食材や道具以外にも、登山には必要なものがたくさんあるので
何から何まで持っていくことはできないのです。
つまり、山ご飯では持って行ける食材や道具はある程度制限されてしまいます。
調理道具の種類が少ない
山ご飯で使える調理道具の数は非常に少なく、基本的には以下の4つの道具で
調理を完結させなければなりません。
もし必要ならば、このセットにシェラカップやナイフをプラスするくらいです。
家でよく使うまな板やボール、ざるといった道具はかさばるので持っていけません。
調味料の種類が少なく、味の微調整は基本できない
調理道具と同様に、山ご飯では調味料の種類も少なくする必要があります。
たくさんの調味料をもっていくことは荷物が重くなる原因になるからです。
どうしても必要な調味料は、小さい容器(僕は百円ショップで購入しています)に
入れ替えて持ち運びます。
また、料理を味見して調整をしたい時に余分な調味料はありませんので
持っていた調味料だけで何とか調理しなければなりません。
パスタなんか適当に作っても食べれるでしょ!
と言っていた友人は、クッカーいっぱいにパスタを入れて作ってみたものの
パスタの熱の通りが悪くぼそぼそで、味もあんまりおいしくないものが出来上がっていました笑
このようにならないためにも、事前準備が大切です。
山ご飯の事前準備の大切さはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ確認してみてください。
生肉、生卵を持っていくのに工夫がいる
みなさんも家の料理では生卵や生のお肉を使うと思いますが
山には冷蔵庫がないので同じように保管することができません。
例えば2泊3日の登山では、生肉を持っていっても腐ってしまいます。
ゆえに、生肉以外の材料で工夫して調理する必要があります。
ただし日帰りの登山の場合はひと手間加えることで持っていくことは可能です。
詳しい方法はこちらの記事でまとめていますので、興味ある人は確認してみてください。
料理できる場所には制限がある
家で料理する場所といえば基本キッチンですが
キッチンはその家の住人が料理するための場所なので、特に困ることはありません。
しかし、山ご飯を作る際にはキッチンのような便利な場所はないので
気を付けないといけない点があります。
屋根のある場所、ベンチを占有しない
山ご飯の調理をしやすい場所といえば、ベンチや屋根のある場所(東屋ともいう)です。
そのような場所で山ご飯する時は、他の人のことも考えて
できるだけ場所をとり過ぎないように注意しましょう。
その場所はあなただけのものではなく、共有物です。
特に、少人数で荷物をたくさん広げてしまわないように気をつけよう。
火気厳禁の場所がある
一部の山域では、バーナーなどの火気の使用を禁止している場合があります。
なので、自分が登山する山域が「火気厳禁」かどうか事前にチェックする必要があります。
「○○山 火気厳禁」と検索すれば、基本的な情報は出てくると思います。
検索する程度は大した手間ではないので、ちゃんと確認しましょう。
生駒山は火気厳禁です。バーナーなどの火器を使用しないようにしましょう。
出典:東大阪市
具体例として、市のホームページに火気厳禁の情報が記載されています。
ただし、場所によっては「火気厳禁」の火気は焚火やBBQのことを指しており
個人利用のバーナーは許可されていることもあります。
火気が使用できる場所でも周りの状況を確認してから使用する
実際に起きた話なのですが
2020年4月11日、くじゅう連山のほぼ中央部にある立中山で山火事が発生しました。昼過ぎに発生した山火事は、およそ2時間にわたって付近のミヤマキリシマ群落約1ヘクタール(10,000㎡)を焼き、防災ヘリの散水でようやく鎮火しました。(中略)今回の火災の原因は、ガスバーナーからの延焼です。
というように、火器の使い方には気を付けないと、大きな事件になってしまいます。
火器使用時には以下の3つの点には十分注意しましょう。
1つ前の例に出した生駒山ですが、山火事が起きてしまい、火気厳禁になった経緯があります。
山ご飯で出た廃棄物は簡単に捨てられない
家で調理する場合だと、出てきたゴミはすぐにゴミ箱に捨てることができますが
山では簡単にゴミを捨てることはできません。
このゴミの処理の仕方は、山ご飯業界でさまざまな意見があり議論が絶えないので
山ご飯を始めるなら一度理解しておく必要があると思います。
出るゴミを最小限に抑える
山ご飯を作る際には、出るゴミは最小限に抑えるように努力しましょう。
ゴミが少なければ、その辺りに捨ててしまおうという発想がしづらくなります。
例えば
などがあげられます。
残った水分は捨てられない
山では、残った水分も捨てることができません。
(栄養過多で匂いが強い)水分を山に捨ててしまうと自然に悪影響を与えたり
野生動物を呼び寄せてしまう原因になると考えられているからです。
このような水分をどのように処理するかはこちらの記事で紹介しているので確認してみてください。
クッカーを洗った時に出る水についてですが
日帰り登山の場合は大体の汚れをウェットティッシュでふき取り
持ち帰ってからきれいに洗っているので、処理する必要がありません。
テント泊など泊まりの登山では、洗った後の水でコーヒーや紅茶などの飲み物を作って
飲み干してしまいます。
濃いめの味の飲み物を作れば、そこまで洗い水でも気になりません。
自分が家からもってきたゴミは、家まで持ち帰る
これは個人的な意見になるのですが
自分が家から持ってきて出したゴミは、家まで持ち帰ってほしいと考えています。
時々山の上にもゴミ箱が設置されていますが、そこに家から持ってきて出たゴミを捨てる人がいます。
ゴミをゴミ箱に捨てる行為なので、特に問題はありません。
ただ考えてほしいのは、あなたがその山に行かなければ、そのゴミはその山に捨てられることはなかったということです。
立つ鳥後を濁さず、ということわざがあるように
自分が登山に行くことで出したゴミは自分の家で処理してはどうでしょうか?
観光地など交通機関が発達している山は例外としても
もし一人一人が少しずつゴミを持ち帰ることで、山のゴミ処理問題は解決に進むはずです。
山ご飯の調理時間や時間帯を気を付けなければならない
家で調理する場合は時間を気にする必要はなく、自分の好きなタイミングで
好きな時間することができます。
山で調理する場合はそうはいかず、登山のスケジュールを考えた上で調理の計画を
立てる必要があります。
調理時間が長い料理は基本NG
特に日帰り登山の場合ですが、調理時間があまりかからない山ご飯を選びましょう。
日帰り登山では、日没まで下山しなければならないという制限があります。
昼ご飯にあまり時間をかけ過ぎてしまうと、日没を迎えて下山できないということも
考えられます。
そのようなことにならないためにも、山ご飯のメニュー選びは重要です。
山ご飯の時短アイディアはこちらの記事で紹介しています。
山ご飯を作る時間が長くなることを考慮して、山ご飯をメインとした登山を楽しむ方法もあります。
また、泊まりの登山は午後の時間がゆっくりできる時があるので
そのような時に調理時間がかかる山ご飯を楽しんでいます。
調理する時間帯に気をつける(山の消灯時間は早い)
家でしか料理しない人には想像がつかないかもしれませんが
山の上でテントに泊まる場合、寝始めるのは19~20時頃とかなり早いです。
これは
ということによります。
そのため、周りの人が就寝した後に調理するという行動は非常に迷惑となります。
テント泊登山で山ご飯を調理する時は、迷惑にならない時間帯にするようにしましょう。
まとめ
今回は、山ご飯初心者が知っておくべき注意点とマナーをまとめて紹介しました。
今回紹介した注意点やマナーに気を付けることができれば
他人に迷惑をかけることなく、山ご飯を楽しむことができます。
どうせ楽しむなら、みんな楽しい方が良いですよね!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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