「あなたはなんで山に登るの?」
登山をしない知り合いに、登山に行った話をするとされる質問No.1なんじゃないか、というこの質問。
人それぞれ答えはあると思うけど、ありきたりの答えじゃないもっと真剣な答えを今回考えました。
興味がある人は続きを確認してください。
登山を始めたきっかけは、大学の卒業旅行で行った蒜山
岡山と鳥取の県境に、蒜山という山があります。そこは山以外にも高原が広がっており、牧場があったりキャンプ場があったりと観光地としてはそこそこ有名な場所です。
僕も蒜山という観光地には何度か行ったことがあって、観光地としてとても楽しめる場所だという認識でした。
そんな折に、友達から「日帰りの卒業旅行で、蒜山に登山に行こう」と誘われました。
僕は、田舎の生まれで子供のころから野山を駆け巡っていたので自然に対する興味があったし、運動も嫌いなタイプではなかったので二つ返事でOKしました。
蒜山という山を調べると、上蒜山、中蒜山、下蒜山という3つの山に分かれていることを知り、経験のなかった僕たちはとりあえず「下蒜山」という名前の響きだけで難易度が低そうと考えて、下蒜山に行くことにしました。
3月の某日にその予定は決行されました。
登山口に到着した僕らは、すぐに登山を始めて、、、
そして、そこには自分が考えている登山とは違う世界があったのです。
初めての登山は、残雪期登山
傾斜のきつい木に囲まれた登山道、笹野原を抜けて、待ち構えていたのは雪でした。登山道は雪解け水が流れてきて川のようになっていました。
ちなみに、その時の僕らの格好は、上は普通の長袖Tシャツ、下はジーパン、靴はスニーカーという登山をまさしく舐めた格好でした。
雪解け水が流れる残雪の登山道を滑りながら登り、時には這いつくばって進みました。その時は何とも思いませんでしたが、本当に事故にならずに良かったです。
そして、下蒜山に何とか登頂した僕たちを迎えてくれたのが、新しい世界に来たかのような光景だったのです。
雪山の景色という新しい世界
下蒜山山頂には、雪をかぶった伯耆大山をはじめ雪山が連なる雄大な景色が広がっていました。
僕は太平洋側に住んでいる人間なので、雪に触れ合う機会も少なく、ましてや雪山が連なる景色なんて見たことがありませんでした。22年間生きてきた中で初めて見る世界がそこにはあったのです。
その景色に見とれている間に、傾斜のきつい坂や川のようになった登山道を登り、辛かった経験は一瞬で消え去りました。
無事に下山できた僕たちはどこもかしこも泥だらけの惨憺たる状態でしたが、その経験があったからこそ僕は登山を始め、そして今でも続けています。
登山には非日常の世界がある
「あなたはなんで山に登るの?」という質問について、ぼくはこう答えることにします。
非日常の世界が味わえるから。
もし登山をしなければ、ぼくは雪山の景色を22才で見ることはなかったでしょう。
日常の生活を送っている限りは絶対に見ることができませんでした。
そして、そこから登山を始めて数年間で、同じように非日常の経験をすることができました。
高い山に登って雲を上から見下ろしたり、山の上できれいなご来光を見たり、滑ったら大けがをする滝の横を心臓バクバクしながら登ったり、しんどくて半べそかいて登っていた雪山では鼻水が凍っていることもあったりしました。
その時はつらかったり、楽しかったりといろんな感情が沸き上がりますが、今では良い思い出となっています。
そんな街の中では絶対に経験できない非日常の世界が、山には広がっているのです。
まとめ
今回、人はなぜ山に登るのか?ということで、自分が登山を始めたきっかけを回顧しつついろいろ書かせてもらうことで、自分を見つめなおす機会になりました。
みなさん、山に登る理由というのはそれぞれあると思いますが、再度考え直してみるのはどうでしょうか?
自分の本来の考え方を気づくきっかけになるかもしれません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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