山ごはんファンのみなさん、こんにちは!
ちょっと前の話になるのですが、赤ハンドルのメスティンを入手しました。
メスティンを入手した時に最初にすることといえばバリ取りとシーズニングなのですが……
これって本当に必要なのか?と疑問に思ったので、ちょっと調べてみました。
メスティンとは
メスティンはアルミ製の飯ごうの総称で、さまざまな料理を作るときに使える便利な道具です。
メスティンといえばスウェーデンのtrangiaというメーカーが販売しているものが有名ですが、その他のメーカーのものもメスティンといっても差し支えないでしょう。
作りもアルミ製のお弁当箱といった感じで、特に凝った作りではないので、メスティン人気に追随したメーカーはtrangiaより安く販売しているところもあります。
メスティンはご飯が炊ける
メスティンはご飯がおいしく炊けるということで有名なクッカーです。
私もメスティンでたくさんご飯を炊きましたが、初めてメスティンで炊いたご飯のおいしさは今でも印象に残っています。
これはメスティンだからおいしいというのもありますが、野外で自分で炊いたご飯を食べるというのがおいしく感じるのだと思います。
そんなおいしさと楽しさを提供してくれるメスティンを私は愛用しています。
↓こちらでメスティンのご飯の炊き方を紹介しています。
赤ハンドルのメスティン
今まで黒ハンドルのメスティンを使用していたのですが、急に思い立って赤ハンドルのメスティンを入手しました。
2年以上使用したものと比較すると、使い込んだ歴史というものを感じますね。
細かな傷や汚れがたくさんあります。
メスティンは、バリ取りとシーズニングが必要?
そんなメスティンですが、ネットでは入手した際にバリ取りとシーズニングが必要である、ということが載っています。
僕も初めて入手した時は理由を深く考えず行いましたが、なぜ必要なのか?ちゃんと考えたことがありませんでした。
今回は、本当にバリ取りとシーズニングは必要なのか?と少し考えてみました。
メスティンのバリ取りはしておいた方が良い
バリ取りというのは、金属を加工した際の切れ目に残存するギザギザな「バリ」を、紙やすりなどを用いて研磨し滑らかにする行為のことを言います。
メスティンにはこの「バリ」が残っている可能性がある、とのことです。
日本製の金属加工品ではあまりそんなことはないのですが、trangiaを筆頭にメスティンは外国製が多いので、しておいた方が安全性の観点から良いと思います。
このバリが残っていると、触ったときに刺さって怪我したりしますし、ましてや容器に口をつける機会があるクッカーですので、念には念を入れておいた方が良いでしょう。
バリ取り自体は、紙やすりで削るだけの簡単な作業なので、ちゃちゃっと済ませてしまいましょう。
メスティンのバリ取りの方法
バリは容器のふち(矢印の部分)に残っています。
紙やすりで、容器のふちを研磨します。
こんな感じで、金属くず(紙やすりが削れたものも混ざってるはず)が出てきます。
あらかた削れたらOKです。
気になる人はふちのギザギザがなくなったか、そっと触って確認しましょう。
強く触ると、バリが残っていた時にケガするのでそっと確認してください!
アルミ製のメスティンに、シーズニング?
シーズニング(seasoning)
慣らすこと。
- 紙や木材などを室内の湿度に慣らすこと。
- 鉄製の鍋を使い始める際に、油に慣らすこと。
出典:Wikipedia
そもそもシーズニングとは、購入した鉄製品にある防錆剤を除去して、代わりに油でコーティングすることで使用できる状態にすることをいいます。
つまりアルミ製であるメスティンに、鉄製品における「シーズニング」という行為は必要ありません。
ただし、メスティンはアルミで作られていますので、アルミ製品ならではの欠点は同じように抱えています。
その問題点を解消するために、最初に下処理をしたほうが良いです。
その下処理の方法と「シーズニング」が混同されて、メスティンにはシーズニングが必要ということになっているのではないでしょうか?
生アルミ製品の欠点
メスティンは生アルミでできているのですが、生アルミの欠点として
- アルミ特有の金属臭
- 使い初めだと、黒ずむ可能性がある
があげられます。
「シーズニング」と巷で言われている方法(本当は違う)が良いとされています。
その方法が、米のとぎ汁または、くず野菜といっしょにメスティンを15分程度煮込むことです。
この方法は、雪平鍋などのアルミ製料理道具の下処理としても推奨されています。
この処理を行うことで、アルミ臭が軽減され、黒ずみの防止が期待できます。
アルミは下処理によって薄い酸化被膜ができるけど……
この処理をメスティンに行うことで、薄い酸化被膜が形成されます。この被膜とアルマイト(アルミの表面処理)が同様に表現している情報もありますが、強度という観点から全く異なります。
アルマイト処理は、いろいろな薬品を用い電気を通すことによって形成される強固な膜で、その膜の厚さは一般的に5μとされています。
しかし、家でできる処理でできる酸化被膜は60分煮沸したとしても、膜の厚さは1μできるかできないかです。
この程度の膜の厚さでは、固いものが当たっただけでも削れてなくなってしまうでしょう。
米のとぎ汁を入れて10~15分程煮沸してください。(略)
しかし、上記の方法でもアルマイトと比べれば劣りますので、こまめに行った方が良いでしょう。
アルミの下処理を紹介されていたページでも被膜を維持するためには、何度も処理を行う必要があると書いてあります。
つまり、メスティンの酸化被膜を長持ちさせたければ相当の手間暇がかかります。
アウトドアクッカーは傷がついたり汚れてこそ輝く
このように、アルミの下処理で形成される酸化被膜は強い被膜ではありません。
メスティンはアウトドアクッカーですので火加減を間違えたらすぐに焦げ付きます。その時にごしごし洗うと、被膜はすぐになくなってしまうでしょう。
山ではすぐにはきれいに洗えないので、大まかな汚れをふき取るだけで持ち帰ることもあり、汚れが残ってしまったりします。
買ったものをきれいなまま維持しようという考え方はすばらしいですが、アウトドアクッカーはそうはいきません。
それなら、傷がついたり汚れたりしてもそういうものだと考えたほうが楽じゃないですか?
ぼくはこれはあの時の登山でついた傷だとか、取れなくなってしまった汚れだとか、思い出として残ってかっこいいんしゃないかと思います。
アウトドアクッカーに染み付いた登山の思い出を大事に、登山を楽しみましょう!
まとめ
今回メスティンのバリ取りとシーズニングについて調べましたが
といったまとめになりました。
メスティンを購入予定、購入された方はぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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